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新英語教育研究会神奈川支部HP

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2021.5 オンライン例会 上野さん・竹島さん

■新英語教育研究会 神奈川支部会報 No. 256
■5月例会(オンライン)報告 2021年5月9日(日)15時~17時 21名参加
中学上野さんと同じ大学ゼミの学生さんや指導者の阿野幸一さんがいらして、大阪からは吉浦さん、アムステルダムから管さんも参加された。(文責:棚谷孝子)

中学実践報告:上野雅広さん(大和市立南林間中学校)「コロナ禍での英語授業でもできたこと」
 レポーターから:コロナ禍の英語授業では様々な制限があり、やりたくてもできないことがありました。その中で、生徒たちの英語力を伸ばすために出来たことを振り返りたいと思います。
 報告:入学式翌日から2ケ月の休校期間、家庭学習にペンマンシップと自作のCDを配布した。CDは対面していない生徒たちに後々自己紹介を英語でさせるためのもので、上野さんは名前の中にHow many As do you have? I have two As. How about you? などと音声と文字に同時に着目させ、好きなものを紹介させる際にも、まず自分が好きなものをこう言うと教えておいてHow about you?と問いかける。その間合いが丁寧で絶妙である。対面になってからはChromebookタブレットにロイロノート、デジタル教科書を使用。Les.8「アメリカの学校生活」をLisaが知らせる課で、日本の学校生活を紹介するメールを書かせ、ALTが成り代わって返信した活動など、やり取りを重視していて構想が膨らむそうだ。
 参加者の感想:上野さんの話し方が素晴らしくて驚きました。明るく柔らかい声で話すテンポもよかったです。生徒とのやり取りも自然な感じで、生徒が安心して学べるだろうと思います。

高校実践報告:竹島さち子さん(元・中高教員)「先住民の放射能汚染を動画で学ぶ」
 レポーターから:コロナ禍の休校中にオンライン授業の教材として、ニュース解説デジタルサイト “Vox”がYou Tubeにあげている How the US poisoned Navajo Nationを高2で扱いました。アメリカ先住民ナバホの人々のウラン鉱山労働による放射能汚染の問題です。12分の映像の前半6分を解説し、感想を書いてもらいました。重い問題でしたが、生徒は「命と経済発展」「核兵器以外の放射能の危険性」「先住民の差別」等の問題を真剣に考えてくれました。Voxニュース動画は、解説・映像・図・グラフ・英語のすべてがわかりやすく、字幕を英文に変えるサイトにも適応しています。紹介したいと思います。
 報告:オンライン授業の教材として、ニュース解説デジタルサイトVoxの“How the US poisoned Navajo Nation”を高2選択英語(私立文系志望)で扱った。アメリカ先住民ナバホの人々のウラン鉱山労働による放射能汚染の問題。取り上げた理由は①30年ほど前に新英研旅行でナバホの地を訪れ、放射能汚染の水の話をやっと最後の授業で伝えた②核兵器禁止条約が成立発効したが、重大な健康被害を起こした③父がアスベスト被害でなくなっているが、「経済優先」の構造は同じ。授業では映像を含むPowerPoint画面と講義映像をGoogle Classroomで配信した。例会前に映像資料とPPTは全参加者に提示されていて親切だった。地区住民の発言やVoxの真摯な追究態度に圧倒された。重い問題だが、生徒は「命と経済発展」「核兵器以外の放射能の危険性」「先住民の差別」等の問題を真剣に考えて、感想を書いたそうだ。
 参加者の感想:竹島さんの感性、提示技術の完成度、テーマ(核兵器・軍産複合体の一つの核心の問題、ここに切り込む挑み方!)、教材を通して生徒達が到達できるもののレベルの高さ、いずれも素晴らしい! 竹島さんの教え子たちの中から将来の中満泉さん(国連平和維持活動局長?)が現れるのではないかと思いました。


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